顔面神経麻痺の回復を促す鍼灸とリハビリテーション指導士の役割

query_builder 2026/08/27
顔面神経麻痺

「突然、片側の顔が動かなくなった」

「笑おうとしても口角が上がらない」

「目が閉じにくい」

「水を飲むと口からこぼれてしまう」

 

顔面神経麻痺は、ある日突然起こることがあり、身体的なつらさだけでなく、「この顔は元に戻るのだろうか」「仕事や人付き合いはどうすればいいのだろう」と、大きな不安を抱えてしまう方が少なくありません。

 

こんにちは。新宿・四谷三丁目で浩気鍼灸治療院を営む、鍼灸師、溝口です。これまで、多くの患者様のお身体と向き合ってきました。

 

 

まずお伝えしたいのは、顔面神経麻痺では鍼灸だけで何とかしようとせず、耳鼻咽喉科などの医療機関で診断と必要な治療を受けることが大切だということです。

 

そのうえで、顔面神経麻痺のケアでは「医療機関での治療」「適切なリハビリテーション」「病期に応じた鍼灸」を切り離して考えるのではなく、それぞれの役割を理解しながら組み合わせていくことが重要だと思います。

 

 

この記事では、顔面神経麻痺の原因や回復の考え方、リハビリテーション指導士の役割、そして当院で鍼灸師としてどのように向き合っているのかを、できるだけわかりやすくお伝えします。

 


 

顔面神経麻痺の原因とは?

顔面神経麻痺と一言でいっても、その原因は一つではありません。

代表的なものとして、原因がはっきり特定できなかったり単純ヘルペスウィルスが関与して発生する「Bell麻痺」、帯状疱疹ウイルスが関係する「Ramsay Hunt症候群(ハント症候群)」、外傷によるものなどがあります。


また、顔の動きが悪くなる症状の中には、脳梗塞など中枢神経の病気が原因となっている場合もあります。

だからこそ、顔の片側が急に動かしにくくなったときには、自己判断で鍼灸やマッサージだけを始めるのではなく、まず医療機関で原因を確認することが大切です。

 

日本顔面神経学会の2023年版ガイドラインでは、Bell麻痺、Hunt症候群、外傷性顔面神経麻痺を対象として、診断から治療、リハビリテーションまでを整理しています。

 

 

西洋医学では「神経そのものの状態」を確認します

顔面神経は、脳から出て顔の筋肉への信号や感覚を伝達する神経です。

この神経の働きが障害されることで、

  • 眉毛を上げにくい
  • 目を閉じにくい
  • 口を動かしづらい
  • 口から水がこぼれる
  • 食事や会話がしづらい
  • 味覚がおかしい
  • 耳鳴りや聴覚過敏がおこる
といった症状が現れます。

 

急性期には、原因や重症度を確認しながら、必要に応じて薬物療法などの医学的治療が行われます。

特に発症初期は重要な時期です。

 

自己判断せず、まず医療機関で診断を受けてください。

 

東洋医学では「顔だけ」に原因を求めません

東洋医学では、身体を一つのつながったものとして考えるため、

「顔が動かないから顔だけを見る」

という発想ではありません。

首や肩の緊張、睡眠、疲労、ストレス、食欲、冷えなど、患者様のお身体全体の状態を確認します。

 

顔面神経麻痺を発症した患者様は、顔の症状そのものだけでなく、「突然のことで精神的に疲れている」「眠れなくなった」「仕事に集中できない」といった悩みを抱えていることがあります。

だからこそ、顔の動きだけではなく、その方が今どのような状態にあるのかを見ることが大切だと考えています。




「早く動かしたほうがいい」は必ずしも正しくありません

ここは非常に重要なところです。


顔面神経麻痺になると、「動かないから、どんどん動かして鍛えなければ」と考えてしまう方がいます。

しかし、顔面神経の回復過程では、神経が本来とは異なる筋肉につながることで「病的共同運動」と呼ばれる後遺症が生じることがあります。

そのため、麻痺の程度や回復段階を考えず、強い顔面運動を繰り返すことは避けなければなりません。

2023年版ガイドラインを踏まえた近年の解説でも、リハビリテーションは急性期・回復期・生活期など、病期に応じて内容を変えることが重要とされています。

 

「いつから始めるか」だけではなく、「今の状態で何をするか」が重要なのです。

 


 

浩気鍼灸治療院での独自のアプローチ

まず大切にしているのは、現在の病期と医療機関での診断・治療状況を確認することです。

まず「今どの段階なのか」を確認します

 

顔面神経麻痺の回復には個人差があります。

そこで、

  • 発症してからどのくらい経っているか
  • 医療機関でどのような診断を受けているか
  • 麻痺の程度はどのくらいか
  • 目を閉じられるか
  • 口元はどの程度動くか
  • 顔のこわばりや違和感があるか
  • 病的共同運動などの後遺症が出ていないか

などを確認します。

 

必要であれば、主治医の先生との連携も大切にします。

日本顔面神経学会では、顔面神経麻痺に関する専門的な知識・技術を持つ「顔面神経麻痺リハビリテーション指導士」の認定制度も設けられています。(私もリハビリテーション指導士として認定を受けています。)


リハビリテーション指導と鍼灸を別々に考えない

顔面神経麻痺では、「鍼を受けているから、自分では何もしなくていい」というわけでもありません。

逆に、「自宅で一生懸命顔を動かせばいい」というわけでもありません。

大切なのは、

医療機関での診断・治療
 ↓

病期に応じたリハビリテーション
 ↓

必要に応じた鍼灸ケア
 ↓

自宅での適切なセルフケア

というように、それぞれの役割を理解することです。


当院では、患者様がご自身の状態を理解し、「今は何をしてよくて、何を控えるべきなのか」を一緒に確認することを大切にしています。

これは単に鍼をするだけの治療院とは違う、当院が大切にしている部分です。

また、顔面神経麻痺に対するリハビリテーションでは、過度な筋収縮を避けることなど、病期に応じた指導が重要とされています。

顔面神経麻痺は「頑張れば頑張るほどよい」という病気ではありません。

焦らず、しかし必要なことは適切な時期に行う。

私はこれを、患者様に何度もお伝えしています。

ご希望があれば東洋医学的なアプローチの施術も行います。

 


 

改善事例

ここでは、当院で実際に多くご相談いただくケースをもとに、個人が特定されないよう構成した事例をご紹介します。

40代の女性Aさんは、ある朝、鏡を見て「顔の右側が動かしにくい」と気づきました。

笑ってみても右の口角が上がらず、目も閉じにくい。

突然のことに驚き、すぐに医療機関を受診したところ、末梢性の顔面神経麻痺と診断され、必要な治療を開始しました。

その後、医療機関で経過を見ながら当院にもご相談に来られました。

Aさんが一番不安に感じていたのは、「顔が元に戻らなかったらどうしよう」ということでした。

お話を伺うと、顔の動きだけではなく、首や肩の緊張も強く、睡眠も十分に取れていない状態でした。

そこで、医療機関での治療を前提に、当院ではその時点のお身体の状態を確認しながら、刺激量に配慮して鍼灸を行いました。

また、自己流で顔を強く動かしたり、無理な表情筋トレーニングを行ったりしないよう、病期に合わせたセルフケアについてもお伝えしました。

その後、時間の経過とともに少しずつ顔の動きに変化が現れ、Aさんから、

「最初は毎日鏡を見るのが怖かったです。でも、今の自分の状態に合わせて何をすればいいのか分かるようになって、少し気持ちが楽になりました」

という言葉をいただきました。

 

顔面神経麻痺では、発症時の重症度や原因、治療開始時期などによって経過が異なります。

ですから当院では、「鍼灸で治した」という単純な説明ではなく、医療機関での治療、自然経過、リハビリテーション、鍼灸などを含めて、その方の回復過程を見ていくことを大切にしています。

患者様にとって本当に必要なのは、「何を受けたか」ではなく、「これからどう回復を目指していくか」が分かることだと考えているからです。

 


 

顔面神経麻痺は、身体の問題だけではありません。

突然顔が動かなくなることで、人と会うことが怖くなったり、仕事に行くことが不安になったり、鏡を見ることさえつらくなったりする方もいます。

「いつ治るのだろう」

「このまま顔が戻らなかったらどうしよう」

そう思ってしまうのは、決して大げさなことではありません。

だからこそ、焦らないでください。

顔面神経麻痺では、まず医療機関で原因と状態を確認し、必要な治療を受けることが第一です。

そのうえで、病期や麻痺の程度に合わせたリハビリテーションを行い、必要に応じて鍼灸を選択肢の一つとして検討していくことが大切です。

一人ひとり病状も、回復のスピードも違います。

 

私は、その方の状態を丁寧に見ながら、必要な医療につなぎ、適切な時期に適切なケアを一緒に考えていくことが大切だと考えています。

新宿・四谷三丁目の浩気鍼灸治療院では、顔面神経麻痺で不安を抱えている方のお話を丁寧に伺っています。

「病院で治療中だけれど、鍼灸についても相談したい」

「発症してから時間が経ってしまったけれど、まだできることがあるのか知りたい」

「顔のこわばりや動きにくさが気になっている」

そのようなお悩みも、どうか一人で抱え込まないでください。

まずは現在の状態を一緒に整理するところから始めましょう。

 

突然の顔面麻痺に加えて、手足の麻痺・しびれ、言葉が出にくい、激しい頭痛、意識障害などがある場合は、鍼灸院ではなく、脳卒中など緊急性のある疾患を除外するため、直ちに医療機関へご相談ください。


[ご予約・お問い合わせ]

 

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浩気鍼灸治療院

住所:東京都新宿区舟町1-7 うめのビル5階

電話番号:070-2677-4145

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